2009/スイス・イタリアⅠ

スイス~イタリア 奮闘記


2009年6月8日(月)~20日(土)まで
小さなメモ帳に毎日日記を書いて
スイス・イタリアを主人と旅してきました。

ウェブトラベルの田中詳子さんにお世話になって、色々な手配をしてもらいましたが、
ツアーとは違う、「自分たちで頑張った」感たっぷりで
思いきり満喫してきました。
その模様をこれからアップしていきたいと思っています♪ 


2009年6月8日(月)

長い長いフライト。

初めて降り立つオランダは乗り継ぎの為の数時間の滞在。
KLM航空の飛行機、好みの色合い。

はじめまして、スイス。
まずは ツェルマットに向かう為の宿泊、チューリッヒ。
空港からタクシーでホテルへ。
部屋からの眺め。

到着は20時過ぎだけど、とても明るい。

少しチューリッヒの街を散策。

路面電車が坂道に良く似合う

信号機、
標識、
目に飛び込んでくるものが 当たり前だけど初めてのモノばかりで
自分がこの地に今立っている事がウソのような気もしてくる。

日本時間は午前6時前。
こちらは22時43分。

眠い けど眠くない。
ちょっと興奮状態だ。



2009年6月9日(火) ①

チューリッヒからクール、そしてクールからツェルマット。
そのクールからツェルマットへは念願の『氷河特急*GLACIER EXPRESS』に乗る!

この度、イタリアだけでなくスイスも選んだのは、氷河特急や登山鉄道に乗りたかったから。

ワクワクしながらチューリッヒの駅に向かう。
チューリッヒの駅はとても大きい。
大阪で言うなら大阪駅かなぁ。
たくんさんの人でごった返す。

インターシティーという列車。
9時37分発で、10時52分にクールに到着予定。
氷河特急では今は少なくなって珍しい食堂車付きの列車を田中さんが手配してくれ、そこでランチを食べるという楽しみ付き♪

ところが!!

チューリッヒを出発して、ぐんぐん流れる車窓を楽しんでいたが、
ちらほらといる乗車客と、切符拝見の車掌さんが、話しこんでる様子。
「こちらの人は、ああやってゆっくり世間話でもするのかな~」
と、呑気にわからないドイツ語を聞き流していたけど…

実は遅れていた。
列車が。

イタリアの列車は(特に南イタリア)とてもルーズらしく、遅れる危険性をお話ししてもらってたけど
まさかのスイスで、1時間半の遅れ!!!

予約している氷河特急に乗れませんやん!

クールに着いたとたん、見つけたホームに停車中の氷河特急。
完全に私達の乗るものではないだろうけど、駅員さんに駆け寄って
「ディス チケット、ディス トレイン、OK!?」と必死さアピールで乗り込む。
(ま、もちろん、こちらの列車が遅れた事はご承知済みでしょうけど^^;)

指定席の為、空いてない可能性も。
しかもこれは食堂車が付いていなかった…
いや、座席さえ空いてれば…
と、「ちょっと待って」と立たされていたドア付近で、心配していると、
その近くの車両の旅行者達が「おっけー!カモン!」と陽気に誘ってくれる。

車掌さんが現れてこちらへ、と通されたギリ空いてた通路側2席。
予約してたのは窓際だったのに…

でもいいか!
私のお隣はインドの方、主人のお隣はフランス(?)の方。
お二人とも優しいし、通路挟んでの4人組みのどこかの国の方々もいい人。

日替わりランチとミネラルウォーターで乾杯!

雨、氷河に落ちていく姿。
ごろごろ氷が転がる世界。
かと思えば晴れて山々が輝く。

途中止まったアンデルマット。


2009年6月9日(火) ②

ツェルマット到着。
明るい夜。

せっかくスイスだし、チーズフォンデュを!とおすすめしてもらったレストランに行くつもりが、雨が降って来て寒さに負けて探せず適当に入ったお店。

チューリッヒ、クール、氷河特急では一切日本人に会わなかったのに、ツェルマットに降り立った途端、お土産物屋さんにまで日本人の方が数人働いていた。

大阪弁もちらっと聞こえる。
「マクドもあるねんなー」

レストランでは、チーズフォンデュとサラダ、グラタンをオーダー。
3品を2人で取りあえず分けて、と、話していたのに、
陽気なボーイさんが運んできたお皿を見てビックリ!!

多!!

2~3人前ですか?みたいな。
チーズフォンデュのパンが尋常じゃない盛り具合やし。
別テーブルでは外人さんがそのグラタンをビール大ジョッキ、サラダ付きでペロリっとものすごい速さで食べてましたけど(注:女性)

2人でもたもた、喋って食べてゆっくりしてると、たまに現れるボーイさんたちが片言の日本語で声をかけてくれる。

あ、お味は…チーズフォンデュのチーズが、結構お酒の強い感じで2人には合わなかったけど
グラタン、サラダはめちゃおいしかった。
一晩でチーズかなり堪能しました。
ごちそーさまでした!


そして・・・
雨もあがり、まだ明るいツェルマットの街を少し散策。

電気自動車しか走らない街。ステキですねー☆

明日はこれまた楽しみなゴルナーグラード鉄道に!
晴れますように☆


2009年6月10日(水)

スイスの山を堪能するぞ!

朝食を頂こうと、早起きしてホテルの食堂へ向かうと、ほぼ貸切状態。
おいしいバゲットとコーヒー、チーズにヨーグルトで満足な朝ごはん。

ゴルナーグラートホテルには二泊。
ホテルと、部屋からの眺め。

早朝の散歩。
気持ちいい!

空気が澄んでて、建物はおとぎの国のものみたいで、近くにはっきり山がそびえ立つ。

ゴルナーグラート鉄道で、目指すはゴルナーグラート展望台。

一番前、右側、左側、空いてる車内を行ったり来たり、まるで落着きがない私達夫婦。
でもそれにつられて同じ車両の人たちも後からせわしなく動いてる☆

登って行くにつれ、雪が多くなり、気温もグンと下がってく。

所々、雪が解け、小さな滝がいくつも出来てたり、
ひょこっと顔出すリス?などの野生動物たちとの遭遇。
すれ違う下り列車とのすれ違いも、全てテンションの上がるポイント。

終点に着いたら、下山は歩いて!と計画していたが、かなりの雪が残る山を見て断念。
そのかわり、違うルートを後で探そう!って事に。

終点「ゴルナーグラート駅」。

救助犬と一緒に写真を撮ってもらった♪

パノラマの山々。
近くに見える、マッターホルン。
ボキャブラリーの少ない自分が疎ましいほど「すごい!!」しか出てこない(苦笑)

カフェでココア、駅でお土産物色。
ほっこりあったまって、次のルートを探す。
一旦ツェルマットまで降りて、次はケーブルカーで「スネガ」まで行き、
逆さマッターホルンが運良ければ楽しめるという「ライ湖」を見に、ハイキングへ繰り出す。

ツェルマット駅からスネガ駅まではケーブルカーで約3分。
そこから歩いて下山。

ライ湖に映るマッターホルン(惜しい!)、たくさんの生き物。

やっぱり山登りっていいなー!(私達は山下りだけだったけど)
すれ違う人達と挨拶を交わすってのが好き。
ベテラン登山者から、ちょっと寄りました的な服装の方まで、静かな山道で時々出会う。

いろんな道を踏みしめてく。

途中出くわした「フィンデルン村」。
シーズンになると、レストランなんかもオープンするみたい。

ポツン、と白い礼拝堂。

2時間ほど下山して見えてきたゴルナーグラート鉄道の鉄橋。

爽快な疲れ。
まだ時間はある。
まだまだ歩ける。

遠くに見えるロープウェイ。乗ってみたい!どこから出てるのかな?

小さく細い街の道、時々出てくる標識を目印に、たどり着いた「ヴィンケルマッテン駅」。
残念ながら頂上までの切符は時間切れ。
次の駅、「フーリ」までロープウェイで往復。

こんなにもスイスの色んな乗り物に乗れただけでも幸せ!

そして憧れのマッターホルンを目の前に出来て、感動です。

「世界の車窓から」や、「世界遺産」なんかのテレビをいつも羨ましく見ている自分が
その中に立ってるみたいで。



また街を散策。
どんなけ歩くねん!ってくらい歩く、歩く。
歩かなきゃもったいない!ってくらい。

山で出会ったご夫婦や、昨日のレストランでお隣だったカップルに遭遇したり、
ちょっと道に迷ったりして困っていると「May I…」と声をかけてくれたり。

みんな親切。
みんな笑顔。
この景色や空気がそうさせてくれるのかな。

予想通り、かなり足が痛くなったので…スーパーで買い物して部屋で夕飯。
日本から持って行った「休息時間」を足に貼って(役立つ!)、明日の為に眠りにつく。


2009年6月11日(木) ①

どしゃ降りの雨音で目が覚める。
今日はここツェルマットは雨なのかな。
昨日はピーカンでラッキーだったな。

初日、インターシティーの1時間半遅れという恐怖に見舞われたので、気持ち早く、早く、で早々にホテルをチェックアウト。
駅のカフェでコーヒーを頂きながら列車を待つ。

この日はスイスからイタリアへ。
さよなら、スイス。
さよなら、ツェルマット。
また来れる事があるだろうか…

陸続きで外国へ行けるって、不思議な感覚。

まずは「ブリーグ」へ。
「高速列車 チザルピーノ」に乗り換えて水の都ヴェネチアへ。

ブリーグの駅で買ったバゲットサンドを車窓楽しみつつ頬張る。
お隣はフランスの方みたい。
どこに行っても親切な人は多く、
重たいトランクを「あげてあげる!」とフランス語で(多分!)手伝ってくれる。
特に女性に優しい印象。
こんな、オカッパのこけしみたいな私にも…。

そう、私は本当に「ザ・日本人」みたいで、コリアンでもチャイニーズでもなく、
「Are you from ジャパン?」「ジャパニーズ?」
とすんなり聞かれる。

フランス人御一行はミラノで降り、お隣にまた新しい旅人が乗り入れる。
時折聞こえるアナウンスはすべてイタリア語なので(早口!)
何言ってるかわからないけど、知名だけはかろうじて聞き取れる感じ。

5時間ほど列車に揺られ、雨から晴れへ、車窓が変わる。

そして・・・
急に目の前に運河が広がる!
その向こうにそぞろ立つ赤茶色の屋根屋根。

ヴェネチアだ!


通路挟んだお隣さんはアメリカ人のご夫婦。
お二人も急にテンションが上がり、カメラをごそごそ取り出して車窓から撮影。
トランク降ろしを今度はこちら(主人)が手伝って、会話にならない会話を少々。
バーイ!と笑顔でご挨拶。

イタリア初上陸!その②へ…


2009年6月11日(木) ②

ヴェネチア、サンタ・ルチア駅に降り立った。
暑い!

太陽の日差しが肌にすいつく感じ。

水上バスに乗って、サン・マルコにあるホテル「カサノバ」へ。

右も左も前も後もヴェネチアの景色だー!
スイス同様、当たり前だけど自分がこの地に居る事に感激。

1つ、2つ、橋をくぐる度、
たくさんのゴンドラを見る度、
本当に来たんだなーと写真を撮りまくる。

はてさて。
のどがものすごく乾いてきた。
おなかも激減りな事に気付く。
気付くと大変。かなりどんよりしんどくなってきて、サン・マルコ駅に着くなりとにかく早くチェックイン!
荷物預けてゴハンー!

地図広げて進む。
近いはずなのに、迷う。


油断してた。
列車の中で水を飲み干してしまって。
いかん、やばい、もっと体がどんよりしてきた。
この運河の水でも飲みたいー!てのはウソ。


主人がホテルを再度1人で探してくれて(ありがとう)私は荷物番。
ものすごく不安げな表情だったのでしょう、地元のおじさん達が私をチラミしながら
2人、3人、と集まってきてはちょっと遠巻きに私を見る。
「えっと、のどかわいてて、今ホテル探しに行ってて」と心の中で話す。


「見つかったよー!」と駆け寄ってきた主人が天使に見えた(笑)

無事ホテルにチェックイン☆
とにかく喉をうるおして、次はハラペコを解消しよう!と、選ぶ暇もなく、ホテルの目の前にあるピッツェリアに駆け込む。
ピザマルゲリータとボンゴレスパゲッティ、それと・・・コーラふたつ!
片言の英語とちょびっとのイタリア語でオーダー。
出てきたものをものすごい勢いでパクつく私達。
段々落ち着いてきて、味わう事が出来てくる。

わーおっ おいしー!
ボンゴレなんて、すっごい量のアサリです。


元気取り戻していざ散策!
ヴェネチアは一泊しか時間がないので頑張って歩かなきゃ。

サン・マルコ広場。
360度、建物に大きく囲まれて 広い広い空間にびっくりする。

サン・マルコ寺院の目の前を通り、運河沿いを歩く。
あてもなく路地に入ってみたりして
ジェラートを食べながら迷路のような町をウロウロ歩く。歩く。
ステキな雑貨屋さん、たくさんのお土産物屋さん、気になるお店もチェックして。

かわいいドアたち

愛すべき路地や運河たち

再びサン・マルコ広場に戻って次は地図を頼りにアカデミア橋へ向かう。

少し陽が傾いてきて
影が長くなり、オレンジ色に染まる所が出てくる。

いっぱい歩いたなー。
スイスのハイキングもあって、足がパンパンだ。
ホテルへの帰り道、おいしそうなサンドイッチを買って早めに寝る事にした。

ヴェネチアもおとぎの国みたい。
別世界の町。
温暖化のせいもあって、水没の恐れがあるというヴェネツィア。
幻にさせない為に、私が出来る事を今一度考えてみる。


2009年6月12日(金) ①

ホテルでの朝食。
パンもチーズも珈琲もおいしくて 食欲は旺盛。

                                           このチョコソースもチーズも、おいしかったなー


お世話になったホテル「カサノバ」、部屋も廊下も老舗な香り漂う、素敵な造り。
一番のお気に入りは映画のワンシーンの様なフロントかな。 

サンタ・ルチア駅に向かわなくては。
ユーロスターに乗って次の地へ向かう為に。

まだ居たいこの地に未練たっぷりで、ぶらぶら歩いてく事に。

また新しい路地や建物を見つけては写真撮ったり
見つけた公園のベンチでたたずんだり。
朝市に遭遇してテンション上がったり。

ありがと、ヴェネツェア。
さよなら、ヴェネツェア。
また会える事を祈って…☆


                                                                           2009/スイス・イタリアⅡへ・・・